【先生の体験談】「動画を見るだけ」のプログラミング学習で伸び悩む子と、AIで「作りたいもの」を作って急成長する子の違い

【先生の体験談】「動画を見るだけ」のプログラミング学習で伸び悩む子と、AIで「作りたいもの」を作って急成長する子の違い
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「うちの子、プログラミング教室に通っているけど、家では全くパソコンを開かないんです…」 「動画教材を見ている時は静かだけど、自分で何か作ろうとすると手が止まってしまう…」

実は、これらは多くのパパ・ママから寄せられる悩みです。 そして、現場で教えている私自身も、ある「壁」を感じていました。

今日は、プログラミング教室の現場で起きた「動画学習の限界」と、「AIを取り入れた新しい学び方」について、私の体験をお話しします。

教室で起きていた「動画学習の落とし穴」

私の教室では、以前はよくある「動画教材」を使っていました。 画面の中の先生が丁寧に解説し、子供たちはそれを見ながら同じコードを打ち込んでいきます。 一見、順調に見えるのですが……よく観察すると、ある問題が起きていました。

1. 「写経」マシーンになってしまう

子供たちは動画を止めて、コードを書き写すことに必死です。 「なぜこのコードを書くのか?」を理解する前に、「動画と同じにすること」が目的になってしまいます。

2. 応用が利かない

「じゃあ、今のを使って違う動きを作ってみよう!」と言うと、途端に固まってしまう子が続出しました。 「動画に答えがないと、どうしていいか分からない」のです。

3. 理解しないまま進んでしまう

分からないことがあっても、動画はそのまま進んでいきます。 先生(私)が隣でサポートしても、「いいから答え教えてよ」という態度になってしまい、「自分で考える楽しさ」が失われていました。 結果、モチベーションが下がり、辞めてしまう子もいました。

転機:AIと一緒に「作りたいもの」を作らせてみた

ある日、授業に飽きてしまった子に、思い切ってこう言ってみました。 「動画は一回閉じよう。本当は何が作りたい?」

その子は目を輝かせて「最強のドラゴンが出てくるRPG!」と言いました。 本来なら、その子のレベルでは到底作れません。 でも、今回は生成AI(ChatGPT / Claude)を「助手」として使わせてみることにしたのです。

「先生」ではなく「相棒」としてのAI

「ドラゴンを出すコードを教えて」ではなく、「ドラゴンを出したいけど、どう書けばいいかヒントをちょうだい」とAIに聞くように教えました。

すると、驚くべき変化が起きました。

  • 自分から調べるようになった: AIの説明で分からない単語があると、さらに「これってどういう意味?」と聞き返すようになりました。
  • エラーを怖がらなくなった: 今まではエラーが出ると「先生、直して!」と投げやりでしたが、AIと一緒に「どこが間違っているんだろう?」と探偵ごこのようにバグ探しを楽しむようになりました。
  • 「自分の作品」への執着: 誰かの真似ではなく、自分の頭の中にあるドラゴンを動かすためなので、集中力が何倍にもなりました。

結論:AI時代は「わがまま学習」が最強

決まったレール(カリキュラム)の上を走るだけの勉強は、子供にとって退屈なだけでなく、AI時代にはあまり役に立ちません。 AIがあれば、子供の「これ作りたい!」「こうしたい!」という「わがまま(情熱)」を、そのまま形にすることができます。

「基礎ができてから」なんて言わなくていいんです。 「作りたいから、AIに聞きながら作る。その過程で勝手に基礎が身につく」 これが、これからの時代の最も効率的で、最も楽しい学習法だと確信しています。

もしお子さんが今の学習法に飽きているなら、一度「作りたいものを何でも作っていいよ、AIと一緒にね」と声をかけてみてください。 きっと、見たことのないような真剣な表情が見られるはずです。